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店主の雑記を少々・・・

九州の味 柚子胡椒

毎年柚子が出回る季節の恒例行事。
今年は柚子が見つからなくて困っていたら、有る所にはある物で今年も作っちゃいました。
8リットル瓶満杯です。ねかせて練れたのも良いが、出来立ては青々とした香りが混じって面白い。
刺身をより美味く引き立ててくれるのでつい酒がすすむ。
でもそれでいいのだ!もう一瓶、頑張ってみようかな....ネ、かあちゃん?
ご所望の方には、販売もしております。

アラカブで素麺

有明の海は、今まさに夏の魚群が乱舞して豊かな恵を与えてくれる。
だからたとえ小魚であっても、ていねいに骨までしゃぶってあげなくちゃ。
から揚げも良いけれど、これからの季節は甘めの煮付けにして
その煮汁で素麺をいただく....これが又最高!
先日テレビで『鯛素麺』って紹介してたけど、煮魚ならどれでも美味しいのだ。

島原苺

旨そうな苺......。でもこれは禁断の実、その名を『島原苺』。学名は『Rubus lambertianus』。
眉山付近ではよく見かけるが、絶滅危惧種だそうで、絶滅の危機を、関係者の方々の努力で保全に躍起のようである。
では、それが何故ここに?
お母ちゃん曰く、「我が家のだからいいのよ!」…。
今年も庭で見れるといいな。

島原の精霊流し

精霊流しといえば長崎だが、島原の精霊流しは違った趣があり…『厳粛』である。
長崎の精霊流しは大規模化し、担ぎ手は恥じることなくビールを片手に…まるでお祭りだ。
ショーになってしまった長崎市内の精霊流しと異なり、故人を送り出す心がまだ生きている。
島原の精霊流しのシンボル『切子灯篭』もきれいである。
船は引き廻さず、担ぎ上げるため体力勝負。『ナマイドー ナマイドー』と声が聞こえてきそうだ。
ただし、爆竹はいただけない。島原には島原のスタイルがあるのだ。

お正月といえばおせち

当店では毎年おせち料理を作っています。
どこかのスカスカおせちと違って、みっちり詰まっています。仕込みに時間がかかるため、毎年100名様限定とさせていただいていますが、大好評をいただいています。
お正月ぐらい、料理はプロに任せてゆっくりとお過ごしになられてはいかがでしょうか。

はなだごさん

年に一度の御神輿行列、昔は大賑わいだった。
これと言って娯楽の無い時代で、近隣の町や村から老若男女が涌いてきた。
笛や太鼓に合せ稚児たちが舞うと、その可愛さに沿道の人達も拍手を惜しまない。
縁者らしき人がご祝儀をくれると、にっこり笑って....。羨ましかったな。

賽銭箱が通ると小銭が投げ込まれ、入り切れない神前酒は、後続の車に回収される。
神様も人も、実に酒助平だったよ、この頃は。
今日では小道具その他、少なくなってしまったが、髪の薄くなった同輩に
若い衆も混じって、立派に伝統を守っている。「故郷っていいな」と思う。

さて、ポーズをとっていただいた猿田彦面殿。有難うございました。
貴方はこの祭りの主役だ。
彼は『鼻だごさん』と呼ばれ、「だごー、だごー」とはやし立てる子供達を追いかけ、
捕まえては『灰黒』をぬる。顔中真っ黒けにされた子供達は、恐怖と面白さがごちゃ混ぜになって
いつまでも『鼻だごさん』を追い回す。
祭りの賑わいは、彼(神)の健脚に、大いに左右されると言っても過言ではない。

随分昔の事ではあるが、今と違って舗装の無い道路や、あぜ道を全力疾走しなくてはならぬこの神は
人知れず満身創痍だった。お面に開けられた両目の穴は小さく、其の視野の狭いの何の...。
あぜ道にはまったり、足元の犬を思い切り踏みつけ、お返しにケツをボックリ咬まれたり(私)して
散々なのである。それでも見物人や子供達の視線は、この神の弱腰や、疲労困憊を
決して見逃してはくれないのだ。

この役は二度とごめんだと思っていたら、二,三年後の回り持ちの折、くじ引きで又しても...。
「子供達の期待に応えなくては」と、死ぬ気で頑張ったまでは良かったが
打ち上げで飲みすぎて、翌日は本当に死んでおりました。
いつもはきつく叱る母が、「大丈夫ね?」と声を掛けてくれました。
夜ともなるとお旅所が、舞踊やのど自慢で賑わいます。
金魚すくい、綿菓子、ブリキのおもちゃ....etc。
カーバイトの匂い、覚えてますか?
烏賊やとうもろこしの焦げる匂いが、「おいで、おいで」と呼んでます。
せっかく浴衣を着て来たのに、履き慣れない下駄が、悪さをします。
でもさすがお母さん、靴をはかせてくれました。今度はくじ引きをおねだりしています。
海から涼やかな風が通ると、夏休みも終わりです。


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